■ はじめに ■ |
パチモン。 関西では「ゾッキ」とも呼ばれるそれは、 まさに商業資本主義と人の業とが生み出した時代のあだ花と言えましょう。 売れている既存のキャラクターに角を生やし線を増やし(本家でも似たような事してますけど…)、 かろうじてオリジナルといえるほどチープなものから、 まったく無から創造されたものまで。 その根幹に流れているのは、「ひともうけ」という資本主義の原点があります。 売れているものがあれば、二匹目のドジョウを狙う。 実に、この商業資本主義に忠実な商売なのです。 マンガやテレビのキャラクターがビジネスになることを知らしめたのが、いまや伝説の怪獣ソフビメーカーとなったマルサン商店です。 ゲテモノ映画でしかなかったゴジラを商品化し、プラモデルを商標登録したその先見性。 しかし、そのマルサン商店もブームの失速とともに、一旦市場から姿を隠すこととなります(近年、復活しました)。 そう30年前から、キャラクタービジネスは生まれていたんです。 と同時に、売れている商品に羨望の眼差しを向けている商人もいました。 版権を拾得するには、面倒な手続きが必要。 「あがり」を取られるのも癪だ。 ならば自分たちで、作ってしまおう! 相手は、どーせ子供だ。 そんな強欲なオトナたちの「子供だまし」を集めてみました。 |
■ パチモン怪獣ブロマイドとのつきあい ■ |
これらのパチ怪獣カードは、1998年当時わたしが大塚の会社勤めをしていた頃、足繁く通った池袋の「えむぱい屋」にて買い始め(2007年残念ながらお店は閉店してしまいました)、その後オークション等と利用し、地道に集めたものです。 当時1枚250円くらいで、他の正規の怪獣カードあまり変わらない値段設定でした。 ただ、ホントに一時期めっちゃ通ったので、状態の悪い「テラコ」を複数枚買ったときにサービスしてもらったりしました(ありがとうございました)。 参考になるかはわかりませんが アカスケロニ…0.5K ホワトス…2K この2枚のみ、他のものより割高だったのを覚えています。 その後、大塚の会社を辞めてしまったため足が遠のき、結果コレクションは頭打ちになってしまいました。 数年後、ワンダーフェスティバルで偶然「えむぱい屋」のご主人と再会し(出店していた) 懐かしさも相まってパチ怪獣カードフォルダを見ようとしたところ、あいにくの先客が…。 その人の肩越しにファイルを見ていると「あ、見たことのないのがけっこうある!」 ところが、この先客なかなかの強者で「これは珍しいですねぇ」と、 わたしが目を付けたカードを根こそぎ買っていってしまったんです。 その人とは、唐沢なとき氏でした。 おかげで虫食い状態になったカードフォルダには、すでにめぼしいものもなく、結果買ったのが 「イボン・スネキ」だったと思います。 あれから何年も経っていますので、カードの値段が現在どうなんているのかわかりません。 ひょっとするとプレミアブームが落ち着いて、値段が下がっているかもしれませんし 逆に好事家が増えて高騰しているかもしれません。 とりあえず、カードショップをのぞいてみるのがいいと思いますよ。 買わなくても、買えなくても、見ていると楽しいですから。 <追記> 上記の拙文(一部修正)は、このサイトを開設した2002年の頃のものです。 その後、パチモン怪獣ブロマイドの決定版資料とも言うべき 『目で見る 駄菓子屋グッズ 大図鑑DX(2006年8月 扶桑社刊)』によって、 ほぼカード図版の全容が判明しました(ただし新怪獣ブロマイドとイワタ大怪獣の図版記述に誤記あり)。 その結果、入手困難なエスプロの他、ヨコプロ恐竜編2枚が未入手だとわかりました。 むしろヤマプロ、ヨコプロともにほとんど集めきっていた事実に驚きを隠しきれませんでした。 「もっとへんてこな怪獣を見たい!」の一念で集め始め、ダブり上等でたった1枚ほしさに入札し (おかげでホワトスが大量にダブっています…)気付けば100均で買ったフォルダー2冊が一杯になりました。 実はコンプしていた満足感よりも、新種に出会えない寂しさ。 雑誌で見た小さな図版に胸躍らせ、いつか原寸で見たいと思い、ショップやヤフオクをチェックしていた頃が懐かしいです。 先日、わたしのパチモン怪獣蒐集の最後の砦だった「I.S 怪獣カルタ」と 怪獣ものではありませんが「ピカソ社 アイアンゴッド」を入手しました。 ※ 近日中に全種公開しようと思っています。 おおらかだった昭和の時代に思いをはせて。 2007年 7月22日 |